2010年4月9日金曜日

変態ピエロ

すごいタイトル、ちょっと借りるのためらったよ。中身の方もタイトル通り、異様な内容。カンヌ映画祭のオープニングに上映されて、観客を沈黙の闇に突き落としたという問題作。誰からも愛されたことのない男が、憧れのミュージシャンを自宅に監禁。ガムテープでぐるぐるまきにして椅子に縛り付ける。人とのコミュニケーションが全くできないこの男、誰かに認められたいという思いが、歪み、暴走し、支配の中に自分の存在を見いだそうとする。拘束したミュージシャンに持論を展開したり、下手くそなギター&歌を披露。ミュージシャンも我慢しとけばいいのに、笑ったりするから、男は逆切れ。極度の被害妄想、自己中心的な解釈と過剰な自己愛に観るものはみんな嫌悪感をいだくことうけあい。それに、妄想の中で男は何度か死ぬが、その度にインサートされる魚が泳ぐシーンも意味不明。
どことなく分裂症気味な部分がデビット・リンチに似ていて、最後は笑えてしまった。エンディングのミュージシャンの熱唱もうける。
2010.4.4★2.5

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