2010年2月12日金曜日

パーフェクト・ストレンジャー

ずるずると長い中盤以降だれる映画。30分は短縮できると思う。
新聞社に勤める主人公ロウィーナ(ハルベリー)の女友達が、無残な惨殺死体で発見される。彼女は、殺害される前に、主人公にインターネットのチャット上で知り合った不倫相手ADEXに一方的にふられ、腹いせで相手の妻に関係を暴露するという言葉を残していた。不倫相手はブルースウィルス演じる広告業界のカリスマ経営者。妻の目を盗んで複数の女性をはべらせている。主人公は女友達が謎の言葉と共に残したチャット記録のコピーからこの男が友人殺害の犯人であると確信する。そして契約社員を装って彼に近づき、犯行の物証を探る。同時にチャットルーム内でも別の女を演じてADEXを騙しながら不倫の事実をすっぱ抜こうとする。しかし、彼のオフィスに侵入し、パソコンにウィルスを仕込もうとしている現場を発見され、その場はうまいことを言って何とか凌ぐが、その後自分がスパイであると宣言しているようなメールを盗み見られ会社を解雇される。
彼に近づく術を無くす主人公。ここでさらに、一緒に捜査していた男友達が自分に変態的な愛情を持っている事実が発覚。チャットでも他の男を演じて主人公に近づいていた。
終盤物語が急展開する。観ている人は不思議な違和感を覚えるはず。チャットでADEXをホテルの一室に誘い出しそこに警察の手を回させる。物証がないまま、このチャットの事実だけでよく動かしたなと感じてしまう。最初からそうすれば良かったのにと。
でもこれにはやはり裏があった。今まで男に近づいていたのは、彼に殺害の濡れ衣をきせるために色々と仕込むことが目的だった。車の中に殺害された女の血液、殺害に使われた毒薬。そう、本当の犯人は主人公。所々フラッシュバックとしてカットインされていた、過去の父親との風呂場シーン、金髪の女の子がここでつながってくる。
どんでん返しにぎょっとしても良いところだけど、最初に言ったように全体的にだらだらしているので何かテンションが上がらない。
最後にことの真相を暴き脅迫する変態男友達を殺す。何か腑に落ちない。今までこれだけ長い時間をかけて過去の殺人の目撃者を殺したのに随分あっさり殺ってしまって。そしてさらにその殺しの現場をたまたま通りすがった親父に目撃され、殺しの連鎖を想像させるあたりはC級ホラーのオチと同じ。
でもブルースウィルスの演技はなかなか。ダイハード、アルマゲドンでの破天荒な親父もいいけど、こういうエロおやじ役やらせてもはまる。

★2.5 2010.2.11

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