2010年3月23日火曜日

コントロール

ウィレムデフォー、レイリオッタ、二大俳優共演の医療サスペンスもの。
物語はレイリオッタ演じる凶悪犯罪者が死刑執行されるシーンからはじまる。気がつくと彼は手足を拘束され、ベッドに縛り付けられている。自分は何故生きているのか。戸惑う彼に告げられるのは、選択の余地のない新薬の実験体としての道、それを断れば墓場が待つのみ。この新薬、人間に罪の意識を醸成するというもので、凶悪犯罪者である彼が被験者としてもってこいということ。
この薬は徐々に効く。世の中の全てに怒りを剥き出しにすることしかできなかった彼は、毎晩自分が殺してきた者たちの夢にうなされ、抑えきれない罪悪感に支配される。それと共に心にも平穏を持ち始める。実験チームのリーダーであるウィレムデフォーは、この薬の効用を確信し、実験の第2ステップとして監視付き、GPSタグ付きで男を施設から解放する。
男は、仕事につき、職場の女とデーとしたり、相応に社会にとけこむ。しかし、過去に障害をおわせてしまった若者に謝罪にいくあたりから物語は急変。そして「●はただの●だった」という事実。
エピローグ、新薬の開発者だった男が妻と一緒に、心に傷を持った子どもたちのための施設にいるシーンがある。薬薬で解決しようとする世の中に対するアンチテーゼ、本当に大切なのは人との触れ合い、環境からかえなくてはならないことを訴えてくる。
2010.3.16★3.0

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